約 438,534 件
https://w.atwiki.jp/switchsoft/pages/1952.html
バイオレットと奇妙な世界 ADV グラフィック 999円(税込)1.1GB 反抗期の少女「バイオレット」が巻き起こす不思議な世界。 創造力の限界に挑戦するアドベンチャーゲーム。 反抗期の少女「バイオレット」は、本人の意志とは関係なく、両親は人里離れた不気味な家に引っ越しをしてしまいます。 いままで住んでいた街の友達、楽しかった生活から強制的に引き離された田舎町での生活は、何もすることがなく、どんなに退屈なんだろうと想像してしまいます。 そんなある日、ネズミの穴に光る火花に気が付きます。恐る恐る中に入ってみると、そこは現実世界と全く違う場所。 オペラを歌うカエルや、異次元からの使者である庭のノームなどに出会います。 彼らの持つテレキネシスの力を借り、運や機転も味方にして、彼女の両親とのわだかまりを解く、唯一の方法でした。 彼女は、目の前で起きた火花で、一瞬にして、人生の冒険が始まることになるとは思いもよらなかったのです。 現実を超えた不思議な出来事に満ちた世界を舞台に、プレイヤーの創造力の限界を挑戦するアドベンチャーゲームです。 奇妙な世界を探検しながら、各部屋を巡り、ヒントやアイテムを探し出して、各部屋のパズルと謎を解きましょう。 本作は、「不思議の国のアリス」やスペインの画家である「サルバドール・ダリ」からインスパイアを受けて、制作されました。 美しいけれど、現実とはちょっと違った世界を、素敵なBGMと共にお楽しみ下さい。 メーカー Forever Entertainment ジャンル 配信日 2019年12月19日 対応ハード Nintendo Switch セーブデータお預かり対応 対応コントローラー Nintendo Switch Proコントローラー タッチスクリーン プレイモード TVモード, テーブルモード, 携帯モード プレイ人数× 1 対応言語 日本語 レーティング CERO A 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/2868.html
ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド 【じょじょのきみょうなぼうけん ふぁんとむぶらっど】 ジャンル 波紋疾走アクション 対応機種 プレイステーション2 発売元 バンダイナムコゲームス 開発元 アンカーエンタテイメント 発売日 2006年10月26日 定価 6,800円(税抜) プレイ人数 1人 レーティング CERO B(12歳以上対象) 判定 クソゲー ポイント 再現しすぎてテンポ悪化溢れる原作愛以外の全てが足りない ジョジョの奇妙な冒険シリーズ 概要 評価点 問題点 総評 余談 概要 1987年から現在まで今なお連載が続いており、ファンも非常に多い漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の第一部『ファントムブラッド』をゲーム化した作品。 ジョジョのゲーム化と言えば第三部を題材としたカプコン製の対戦格闘ゲームが知名度・評価共に高いが、その後PS2でリリースされた同じくカプコン製の第五部を題材としたゲームは、評価点もあるものの人気の高いストーリーやバトルが省略されていたりすることもあり、ファンからの評判は芳しくなかった。 そんな中、再現度が妙に高い第一部冒頭のムービーをひっさげて本作は現れた。ファンは当然期待していたのだが……。 評価点 前述の冒頭ムービー(「族長(オサ)! 族長! 族長!」のシーン)もそうだが、全体的にムービーやキャラクターモデルなどの再現度は高い。 声優も有名どころを使っており、かなり頑張っている。 ディオ役の緑川光氏、ツェペリ役の小山力也氏、スピードワゴン役の小野坂昌也氏などはハマリ役とされている。 原作に登場するほとんどのキャラクターを網羅している。 名脇役スピードワゴンを操作できるステージもある。 スピードワゴン以外にもジョジョの師匠であるツェペリ、ツェペリと同じ波紋使いであり有名なネタで知られるストレイツォが操作できるステージもある。 隠しモードではラスボス・ディオを操作できる。 使用可能なキャラクターの中には、警察官やアダムスさんなど、「コイツが使えて誰が喜ぶんだよ」というキャラまでいるマニアックぶり。しかも挑発や攻撃を受けた時の音声が笑いを誘う。 条件を満たせば、最後の船のシーンが「ジョナサンと完全復活を果たしたディオの最終決戦」になる、という本作オリジナル展開が見られる。 よくファンにネタにされる誤植「何をするだぁーッ!」が正しく「何をするんだぁーッ!」に修正されているのだが、2周目に入ると修正前の台詞になる(ちゃんと声優の台詞も変わる)。この部分を「解っているファンサービス」として評価する向きもある。 原作愛は満点。 かつてジョジョゲーでは高評価だったPS版のスーパーストーリーモードのごとく、とにかく第一部のエピソードは完全再現している。 ジョジョの特異なポージングもゲームとして取り入れられている。 豪快な打撃は波紋ならではの爽快感。 問題点 あまりにも原作そのまんまであるため、テンポが非常に悪い。 「原作漫画をそのまま台本にしているのではないか」と思うぐらいにきっちりやっている。 漫画原作の作品であるのでその姿勢自体は別によいのだが、それがかえって仇になってゲームとしては残念な出来に。 演出はショボい。漫画から紙芝居(良く言えばスライドショー)にクラスチェンジしたと言ったほうが正確かもしれない。 そしてその紙芝居の観賞時間がプレイ時間の7割を占める。 原作に忠実過ぎて、演出ではなく台詞の尺を稼ぐためにスローモーションになったり、一時停止したりするのは日常茶飯事。 ジョナサンとディオのボクシングのシーンでもスローモーションが使われているが、その後ろには通常の速度で応援を続ける観戦者が見える。せめて動きを止めろ。 CEROの配慮のためか、ツェペリが真っ二つにされるところやディオが両断されるシーンなどは、紙芝居のコマが切られるだけであり、原作を見ていないと何が起こったのか判断しにくい。 他にもジョジョの師匠となるツェペリが、なぜ石仮面を追っているのかといった重要なエピソードが削られており(「私は何十年も石仮面を追っている」という台詞だけ)、中途半端な部分も見られる。 ゲーム自体の内容はどうかというと、ハッキリ言って悪い。 操作性が極悪(下記にもあるようにロックオンなどがないため攻撃が空振ることが多い) カメラワークも悪い(死角からいきなり敵が出てきてフルボッコにされることも) ゲームバランスも極端(後述) と三拍子揃っている。難易度設定も存在しない。 とにかく序盤の難易度が高い。 最初の敵として出てくるいじめっ子2人は負け前提のステージなだけまだマシだが、その後も妙に高い敵の攻撃力に怯えつつ、常時ガードしながらカウンター攻撃を繰り返す作業感の強いステージが続く。 ディオとゾンビ化した警官二人を相手に戦うステージでは、ディオは倒す事が出来ず(体力をゼロにするとダウンしたままの状態になって攻撃が通らなくなり、その間に体力が自動回復しまた立ち上がって攻撃してくる)、警官二人のみを特定のコンボ攻撃(浮かせてからの連打攻撃で特殊なヒットエフェクトが表示される)で倒す事がクリア条件になっているが、それら全ての情報、ヒントがどこにも提示されない。 しかし、ストーリーがある程度進み波紋を習得すると、今度は一気に難易度が低下する。 コマンド入力によって、ジョジョ立ちとして知られるあの独特なポーズを取ることができ、それにより攻撃力増加や回復速度上昇等様々な恩恵を得ることが可能となる。 ポージングを使わずとも、R1溜めで繰り出せるズームパンチがかなり強いので、溜めながら逃げてズームパンチの繰り返しで残りのほとんどのステージはクリアできる。 どっちにしてもほとんど繰り返しだけの作業ゲーであることは変わらない。ひたすら地味。 覚醒技(超必殺技)があるのだが、技を最高の威力で出すためには、発動技を当てた後に「スティックをひたすら回転 → ボタンをひたすら連打」という、何度も出すと非常に疲れる仕様になっている。 覚醒技のムービーがかかる際は背景が七色の変な模様に変化。目に悪い配色である。 ストレイツォの覚醒技にいたっては、連続蹴りを入れている間中「容赦せんせんせん…」と連呼するネタみたいな技に…。 ゾンビをパンチで殴り倒す作業に慣れた頃に、初見殺しの水中ステージ+黒騎士ブラフォードがやってくる。 後半ではここだけ異常に難しく、敵の攻撃パターンをしっかり読んで反撃を入れていく必要がある。無双をやっていたと思ったら、覚えゲーだった。何を言っているのか(ry またこの戦い、原作では「剣は使わん! これは勇者としての決闘だ!」と水中では一切剣を使わなかったブラフォードが平然と剣を振り回してくる。 スピードワゴンは波紋は使えないので当然厳しい……と思いきや、R1で繰り出せるハンマーの溜め攻撃がかなり強いので問題ない。ちなみにゾンビの倒れる演出が波紋を食らって消滅する時と同じである(要するに使いまわし)。 ズームパンチもそうだが、下手にR2で覚醒技を出すよりもR1溜めで攻撃した方が効率がいい。またR2技は空振りでも一々ムービーがかかるため、時間的にも苦痛になる。 ちなみに本作最強の敵は、黒騎士ブラフォードでもタルカスでもディオでもなく、前述の最初に出てくるいじめっ子2人である。 ジョナサンの場合は最初の負けイベントでしか登場しないので問題無いが、隠しモードのディオモードではこいつらを子分にするために敵として戦い、勝利しなければならない。 原作での強敵は、出てくるころにはプレイヤーもそれなりにパワーアップしているのでまあ対抗できるのだが、いじめっ子2人のステージのプレイヤーは無力。しかもシステムの不全もあり、この時点の能力で2人を相手にするのは本当にディオと戦うよりはるかに厳しい難易度。片方を殴ってるともう片方が見えない位置から見えない角度で殴ってくる。両方を同時に倒す方法は皆無で、運まかせ。やってみればわかる難易度。 ファンの間では、「俺たち(開発者)がクリアできない難易度に調整されている」と言われている。 俺たちができないことを平然とやってのけないとディオとは認めてくれないらしい。 隠し要素はステージクリアによって得られるポイントの蓄積によって解禁できる。 そのため、必然的にクリアしやすいステージを何度も繰り返すことになる上、ゲーム内容自体も作業なので非常にダルい。 また、得られるポイントはステージ評価によって増減するが、ステージ評価の記録は保存されないので新記録を狙うといった楽しみ方もできない。 総評 原作ファンにはオススメできる要素も多く、ファンアイテムとしては高い価値があるものの、ゲーム性の劣悪さから、単体のゲームしてはクソゲー呼ばわりも仕方ない出来となってしまった。 結局こうなってしまったのは、原作愛だけはあったが他のすべてが追いついていなかった……というのが真相なのかもしれない。 上にも書いているが、誰得キャラが使える一方でメジャーなキャラもしっかり押さえてあり、特にジョナサンとディオに関しては、攻撃手段が違う差分がかなり多い。差分まで含めた場合、今作で操作可能なキャラの数は40を超える。全5巻で比較的登場キャラが少ない第一部でこれだけのキャラが使えるのはかなりのもの。しかし惜しむべき事に、今作には『対戦モード』と言えるものが無く、自由にキャラクターを使うことはできないし、友達と遊ぶこともできない。もし導入していれば少しは評価も上がっていただろう。ネタゲーとしては。 + PV 先に述べている通り原作再現部分及び声優の演技は評価が高い為、ゲーム性に目を瞑って遊んだ原作ファンからは概ね高い評価を受けている。 余談 今作は発売して2ヶ月ほどでAmazonでは価格が暴落、新品が6割引という値段にまで落ち込んでいた。 パッケージ絵は荒木先生が新たに書き下ろしたジョナサンとディオのイラストが使われているが、当時とかなり画風が変わっているためにほぼ別人に見える(このゲームに限った話ではないが)。また、本作を予約して買うと、「荒木飛呂彦インタビュー」を収録した特典DVDがもらえた。 ちなみにTVCM(15秒と30秒)も収録されている。内容は多くのエキストラが「だるまさんが転んだ」でジョジョ立ちを行うというもの。 サイバーコネクトツーの松山洋氏は『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』の製作をするキッカケとして「2007年に『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』というクソゲーがありまして」という事で本作をプレイして企画を持ち込んだとのこと(参考リンク)。その結果出来上がったオールスターバトルはというと…。詳しくは上記記事を。
https://w.atwiki.jp/youtube7818/pages/77.html
世にも奇妙な物語2009秋の特別編動画のまとめ 『世にも奇妙な物語 秋の特別編』(よにもきみょうなものがたり あきのとくべつへん)は、2009年10月5日にフジテレビ系列で放送された「世にも奇妙な物語」シリーズの一つ。ストーリーテラーはタモリ。視聴率は12.7%。 #bf #blogsearch2
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/496.html
ギーシュ空間とは! ひとつ、哀れなり! ふたつ、決して攻撃されず! みっつ、決して救われることは無い! よっつ、あらゆる同情や憐憫を兼ね備え、しかもそれらを無意識で行う! そしてその空間はとても居辛く、嗚咽交じりの沈黙を基本形とする。 うお!?今何か電波を受信したような気がする。なんだったんだあれは…… いや、今はそんなことを考えている場合ではない。早くこの雰囲気を何とかしなければ! ギーシュをこづいたりしてやめさせたいがあまりにも不憫すぎてためらわれてしまう。無視したいが無視できない何かを兼ね備えているがごとくその場から離れられない。 もう望みはワルドだけだ。さっきもこの雰囲気を壊そうとしたんだ。ならもう一回してくれるはずだ。何か策があるはずだ。もうこの雰囲気はごめんだ! そう思いワルドに目をやるとワルドもこちらに目線を向けていた。なにやら目配せをしてくる。何かするつもりのようだ。 そしてワルドはルイズを見やりルイズにも目配せをする。 ワルドは突然口笛を吹く。すると朝靄の中から何が出てくる。それは奇妙な生き物だった。 鷲の上半身にライオンの下半身がくっついた生き物だった。何かで読んだことがあるな。たしかグリフォンとかいう空想上の生物だ。 この世界には本当に居るのか。 ワルドはグリフォンに颯爽と跨ると、 「おいで、ルイズ」 と手招きする。 「は、はい」 ルイズはこれに便乗し跨る。そしてワルドは「さあ、きみの番だ!」とでもいう風に視線を向けてて来る。 ああ、私の番だ。ギーシュ空間が緩んだ今しかない! 「剣を忘れたからとって来る」 そう言い残し時自分でも惚れ惚れするような速さで逃げ出した。 そしてデルフリンガーをとって帰ってきてみた光景は、いくらか憔悴した顔のワルドとルイズ、そして復活し馬に跨っているギーシュだった。 どうやら二人でギーシュ空間を治めたらしい。ワルドとルイズの恨みがましい視線を極力無視し馬に跨る。 そしていつまでもこうしているわけにはいけないと思い出したのだろう。 「では諸君!出撃だ!」 ワルドが思いを振り切るように杖を掲げた! グリフォンが駆け出す。それを追うように私とギーシュも馬を走らせた。 さて、一体どれくらい馬に乗ることになるのやら……
https://w.atwiki.jp/takumas72/pages/185.html
マイリスト 作品解説 制作者:開拓流行れP(ユーザーページ) 参考 開拓流行れP(ニコニコ大百科) オトフリートの奇妙なダンジョン(ニコニコ大百科) GM 不明 PC(PL) ルミナ(星井美希) 人間/女性/15歳 マドリーヌ(四条貴音) 人間/女性/18歳 セプテマ(高槻やよい) 人間/女性/14歳 カリナ(我那覇響) 人間/女性/16歳 ルイジ・ツェペリ(日高愛) 人間/男性/26歳
https://w.atwiki.jp/mtg2384/pages/1150.html
autolink 奇妙な収穫/Weird Harvest (X)(緑)(緑) ソーサリー 各プレイヤーは、自分のライブラリーから最大X枚までのクリーチャー・カードを探し、それらを公開して自分の手札に加えてもよい。その後これにより自分のライブラリーを探したプレイヤーはそれぞれ自分のライブラリーを切り直す。 《奇妙な収穫/Weird Harvest》をGathererで確認 《奇妙な収穫/Weird Harvest》をGoogleで検索 《奇妙な収穫/Weird Harvest》が使用された大会 取得中です。 カードテキスト転載元:Wisdom Guild様 2011 / 10 / 30
https://w.atwiki.jp/mtgflavortext/pages/5954.html
クローサの歪んだ林は奇妙な実を結ぶ。 Krosa s distorted groves bear strange fruit. オンスロート 第9版 【M TG Wiki】 名前
https://w.atwiki.jp/thmugen/pages/205.html
奇妙な魔法使い「霧雨 魔理沙」 奇妙な魔法使い「霧雨 魔理沙」 キャラクター シンボル:青 必要コスト<青:1 無:4> 攻撃力:4 耐久力:4 属性:魔法使い 閃光 【青:3】待機状態の目標のスペル1枚のプレイを無効にし、持ち主の手札に移す。 「私が泥棒? いやいや、ただの魔法使いさ。 少し手癖は悪いけどね。」 illus:にくばなれ コメント 虚史「幻想郷伝説」や、審判「ラストジャッジメント」といった 強力なスペルを打ち消せるのはかなり魅力的。 ただし、手札に戻るのでエネルギーが余っていればもう1度プレイされる。 打ち消しカードが手札にない場合の繋ぎと考えれば、パーミッションなら採用候補か。 前述のような重スペルの場合そのターンにプレイする事は困難である事や、無理やりプレイするためのエネルギーセットの強要による間接アドバンテージ奪取など、ことに重スペル頼りのデッキに対しては有効である。 一方第一弾魔理沙と比べると速攻の消滅・自身のコストアップにより攻撃ターンに2ターンの差が生まれた。 アタッカーとして採用する場合は致命的だろう。 一方耐久力は4に上昇したため、暇な時に殴れるエンチャントのように運用するのも手であろうか。 能力のおかげで山投げ等4コスト級以上の除去へ耐性を持ち(普通のデッキでは6枚程度しかエネルギーは出さない、8枚出すならそれはまさしくアド+2である。有難い。)、また軽量バーンでは沈まない絶妙な生存力を持っている。 関連 知識と日陰の少女「パチュリー・ノーレッジ」 恋符「マスタースパーク」
https://w.atwiki.jp/shinatuki/pages/74.html
ジョジョの奇妙な東方 ~FF・of・fate~ 第14話:人間が好きな妖怪 その② その日の夕方。FFは(子供のおもちゃにされて)ぐったりとしたにとりをほったらかして慧音と話をしていた。 感想から先にいってしまえば、何で自分を教師にしたいと言い出したのかわからないほどちゃんとした【学校】だった。慧音自身は言わずもがな、早苗は言葉の端々で「八坂神社ハイイトコデスヨー」と入信を薦めさえしなければいい先生だし、ツェペリはいい体育教師だ。 非常勤だと言っていた妹紅も子供に好かれているようだし、益々自分を呼んだ意味がわからない。 「なぁ。何で私を教師にしたがる?妖怪と人間に仲良くして欲しいなら橙がしっかりその役割を果たしているじゃあないか?」 FFが聞く。慧音の言っていた妖怪の生徒、化け猫の橙は陽気な子だった。子供たちと一緒に駆け回ったり(子供がトラックを1周する間に5,6周したりしていたが)一緒に勉強していたりしていた。 その様子は充分に【人間と妖怪が仲良くしている】光景だと思うのだが。 「橙はもちろん、頑張っている。けれど、【理解】してもらうにはそれだけじゃあ【不十分】なんだよ。」 慧音が疲れたように言う。幾ら人員が揃っているからといってもやはり子供を相手にするのは体力を使うのだろう。 しばしの沈黙が場を支配する。FFは慧音が喋るのをただ待っていた。慧音は自分の意思が伝わるように言葉を選んでいるように見えた。 「昨日も言ったとおり、里の人間達は妖怪をよく思っていない。幾ら大妖怪が『自分達のテリトリーに入れば絶対に襲わない』と言っても全く信じていないんだ。何が彼らをそうさせているのかは判らない。私も半分妖怪だからな。」 そこまで言うと慧音は窓の外を眺める。子供たちがいなくなった校庭は普段より広く、そして寂しく見えた。 「しかし、だからと言って妖怪に怯え続けるのはいい事ではない。今の幻想卿は妖怪の存在は【当たり前】の事になっているから。【当たり前】の事柄に恐怖を持ってしまっては生きていく事すら困難になる。」 「だが、実際に彼らは生きている。言っちゃあ悪いがそれはアンタの押し付けじゃあないのか?」 FFが気になった所だ。確かに妖怪と人間が仲良くするのは悪い事とは言わないが、それを押し付けるという事は間違いなく悪い事だ。この半妖はその事に気づいているのだろうか? 「手厳しいな。確かにその通りだ。これは私の我侭でしかないし、里の人間にとっても押し付けにしか見えないだろうな。」 FFの指摘に苦笑する慧音。一応、【押し付けである】という自覚はあるのだろう。なら何故、自覚があってもなおやろうとする? それをFFが聞こうとするまえに慧音はポケットから拳大の【何か】を取り出した。 「・・・栗か?妖怪の山で取れる。」 「あぁ。霧雨魔理沙が置いてったモノだ。人間の里では大体一粒1~2万くらいする。」 普通に暮らす分なら1~2週間は持つ金額だ。無論、栗にそこまでの希少価値はない。 「妖怪の山は、人間が入り込めないと【勝手に人間が】思い込んでいる。結果として、こんな栗も貴方達から見れば法外とも言える値段に跳ね上がる。」 再び懐に栗を戻す慧音。その顔は先ほど以上に真剣だ。 「里で取れるものは微々たるものだ。どう考えてもこの先、彼ら自身の需要を満たす事は出来ないだろう。彼ら自身は気付いていないようだが。」 そこまで言うと、慧音は唇を噛んだ。その顔は苦渋に満ちていた。 「人間は弱い生き物だ。10年、20年先の事よりもどうしても今日明日の事を考える。それは仕方が無い事とはいえ、このままでは彼らは飢える事になる。」 「そうなる前に妖怪たちの力を借りたい、と?」 「あぁ。これは私の我侭なんだがな。妖怪の山、霧の湖、迷いの竹林、魔法の森・・・ある程度の進入が許されているところですら入ろうとしない。それは彼らが不必要に妖怪を恐れているからだ。」 「それに関しては昨日も言ったが、本人達が悪いだろう。少なくとも、一介の教師が考える事じゃあない。」 「あぁ。ツェペリさんや早苗、妹紅にすら同じ事を言われたよ。『それは自分達の責任だ、お前が考える事じゃあない』ってね。」 再び苦笑を浮かべる。心なしか、先ほどよりも疲れているような笑みだった。 「まぁ、なんだかんだと言い訳したところで答えは【一つ】なんだ。【たった一つ】のシンプルな答えなんだ、FF。」 そして慧音は、最後の一言でFFの全ての問いに答えた。それはとても短かったが、FFが納得するのには充分すぎるほどの答えだった。 「私は【人間】が【好き】なんだよ。【好きだから】助けたいんだ。」 その夜、にとりの家でFFは考え事をしていた。無論、慧音の事である。 慧音があれほどまでに妖怪と人間の関係に固執するかは判ったし、FF自身助けてやりたいとは思う。しかし、その事を相談した相手――文の言葉が問題だった。 「ごめん、【それ】は私は助ける事が出来ないの。」 いつもなら頼みもしないのに首を突っ込み、場を引っ掻き回す文が深刻な顔で協力を拒否した。 「天狗は、妖怪の山に人が入る事をよく思ってない。天狗は【自らの役割以上を行う】事を嫌うわ。人間と仲良くする事は本当なら【役割以上】の事だと思っているの。」 「だが、お前は実際に人里に取材に行ってるじゃあないか。それはどういう事だ?」 「本当なら私も来ちゃいけないのよ。けどそんなの【知ったこっちゃあない】から来ている。この時点で【天狗社会】から異端扱いされてるのよ、私は。」 そう言う文の表情は怒りとも諦めともつかない微妙な顔だった。何故、外の世界に疑問を持たないのか。何故、内側の世界だけで満足してしまうのか、と。 「私は【特別】なの。【天狗】だけど【天狗じゃあない】微妙な存在。その私が許可したところで何の意味もなさないわ。精々、椛が見逃してくれる程度ね。だから、今回は助けられない。」 文はそう締めくくって、妖怪の山へ帰っていった。 人間が妖怪をよく思っていないように、妖怪側にも人間をよく思っていない者がいるのだ。当たり前の事のはずなのだが、その事実が余計にFFを混乱させていた。 確かに慧音の言いたい事はよくわかるし、自分も応援してやりたいとは思う。だが、慧音の考えている事をよく思っていない者は少なくはないのだ。なら、どうすればいいのだろうか? このままでは、人間達は飢えてしまうだろう。しかし、活動範囲を広げてしまえば人間を嫌う妖怪達に殺されるかもしれない。そうなってしまっては何の意味もない・・・ 「・・・ちっ・・・」 どうも考える事にフーファイターズを使いすぎたらしい。頭を振り、水分補給とクールダウンを兼ねて河へと向かった。 河へと入り込み、水分を取り込む。冷たい水が体に染み渡り、生き返る心地がした。 「どうしたの?FF。」 「にとりか?すまん、起こしたか。」 いつの間にかにとりが河岸に座っていた。以前パチュリーから貰った紫色のパジャマをえらく気に入って、寝るときはその格好ばかりしている。 青い髪とそのパジャマのコントラストは随分と滑稽に見えた。 「文に言われた事気にしてるの?FFらしくもない。」 「自分でもそう思う。だが、無視も出来ん。私自身が言った事だぜ?【押し付けは悪い事だ】ってな。」 人間達にも、妖怪達にも。互いを嫌う者がいる。それらの意思を無視して自分の意思のみを押し通すことはいい事ではないとFFはイヤと言うほど知っている。 己の事のみに固執して、周りを省みない事への対価は最終的に己に帰ってくる。今回の【己】は【自分】ではなく【慧音】なのだ。 「ん~・・・そこまで悩む事かなぁ?」 FFが散々悩んでいる事をにとりはバッサリと斬って捨ててしまった。それに対して怒ろうとFFが口を開く前に、にとりは懐から取り出した【黒い箱】をFFに突きつける。 面食らったFFは怒鳴るチャンスを失い、口をパクパクさせる。 「これ、何かわかる?」 「・・・携帯か。【外の世界】で看守共が使ってたな。」 見たことある物よりも大分と古いが、間違いなく【それ】は【携帯電話】だった。何度も分解され、組み立てられたのだろう。表面は傷だらけでモニターにはヒビが入り、ボタンがいくつかなくなっていた。 「この私ですら【コレ】の原理が理解できないの。蓬莱の姫ですら大きな箱を使っているって言うのに、こんな小さなもので【いんたーねっと】が出来る。【てれび】が見られる。こんなすごいものを作ったのは誰?」 懐からいくつもの【携帯電話】が出てくる。どれもFFが見たものよりも旧式のものばかりだ。しかし、それらを見るにとりはまるで新品のオモチャを貰った子供のような目をしていた。 「【人間】よ?幻想卿と外の世界の差はあるけれど、【人間】が作ったものである事に変わりはないわ。こんなすごいものを作る人間が愚かに見える?何の打開策もなく、ただ【嫌いだから】って理由で妖怪と協力しようとしないと?」 にとりの言っている事は間違いなく屁理屈だ。【外】の人間ですら【嫌いだから】と言う理由でコミニュケーションすら放棄する者もいる。 人間はそこまで利口ではない。だが、妖怪もそこまで利口ではないのだ。 「ね?妖怪が嫌いだから何よ?人間が嫌いだから何よ?付き合ってみればいい連中なんて幾らでもいるわ。そんなもん、付き合ってみなきゃわかんないじゃないの。」 にとりの言葉は暴論といってもいい。だが、真実でもあるのだ。何故、付き合おうともしない連中の言い分に付き合わなきゃいけないのか。 単なる偏見のみで人を見ることは愚行の一つであることは間違いない。そんな意見を取り込む事もまた愚行であり、愚考なのだ。 「それもそうか。つき合わせてみれば、判ることもあらぁな。」 確かに、何も知らない弱者の事を無視するのはよくないかもしれない。だが、【何も知らない】事が【弱者】であるとは限らないのだ。 【知る事】を恐れ、【新しい事】に無縁のところにいる者を【弱者】などとは言わない。 「そうよ。それに天狗も滝の方まで行かなきゃ手も出せないわ。そういう【決まり】だもの。」 ニッと笑うにとり。それを見てFFは、ようやく決意を固める事ができた。 時間は少し戻り、FFとにとりが妖怪の山へ戻った少し後。 「今日も儲かったどッ!しししっ!」 髪の毛を何本もツノのように固めた、奇抜な髪型の少年がホクホクとした顔で寺子屋のグラウンドで小銭の山を広げていた。 小さな山だった小銭は何故かいつの間にか大きな山へと変わっていく。 FFやプロシュートが見れば、少年の周りにいる無数の小さな【何か】がポイポイと小銭を放り投げているのが見えただろう。 「【ハーヴェスト】がいればいくらでも手伝いができるどッ!手伝いをすれば皆が助かる!オラは儲かって皆幸せだどッ!ししっ!」 満面の笑みで自分の腰までになった小銭の山を眺める。ハーヴェスト達も少年に合わせて『しししっ』と笑っている。 彼の名前は【矢安宮重清】という。慧音がFFに紹介しようとしていた最後の一人だ。いつものように農家の手伝いをしてお駄賃を貰い、貯まった小銭の合計を計算しているのだった。 「ん~・・・たくさん貯まったなぁ~・・・ななしぇんえん位にはなったかなぁ・・・」 どう見ても数万単位で貯まっているのだが、そう呟く重ちー。外の世界では⑨に【スットロい】という評価を受けている。 と、何か嫌な気配を感じたのか重ちーは、急に動きを止めた。その気配の主は、怒気を隠そうともせずにズンズンと重ちーのいるグラウンドへと近づいていく。 「しィイイげェエエちィイイイ?私は確かお前に『お客さんにお前を紹介するから今日は農家の手伝いはしないでくれ』と今朝散々言いつけたと思ったんだがなぁああ?」 「すッ!すまんどッ!!けーねしぇんしぇい!オラ、すっかり忘れてたんだどッ!!」 真後ろからの気配に土下座して謝る重ちー。先ほどのルンルン気分などとっくに空の彼方へブッ飛んでいる。 「問答無用!お仕置きだ!額を出せッ!」 言うが早いかダッシュで重ちーの正面へ回り、目にも留まらぬ速さで両手で重ちーの頭をロックしたッ!そして、己の額を重ちーの眉間に思いっきり打ち付けるッ! ゴヂン、と鈍い音が立ち、ずるずると重ちーの体が崩れる。タダの頭突きとあなどるなかれ、幻想卿一痛いと評判の【恐怖の頭突き】なのだ。 「ったく・・・お前は金が絡むといっつもこうだ・・・もう少し自制というものをだな・・・」 言葉も発せず、眉間を押さえて悶絶している重ちーを引きずりながら説教をする慧音。ハーヴェストは自分達の主を助けようとはせず、我関せずといった様子で小銭をせっせと埋める作業に戻っていた。 もし、この時に慧音がいなかったら恐らく重ちーは気付いていただろう。もしくは、慧音がもう少し周りに注意を払っていれば気付いただろう。だが、悲しいかな彼らは気付かなかったのだ。寺子屋の近くに潜んでいた陰に。 前へ 目次へ 続き
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/2110.html
思い出すのは、あの懐かしい日々。 大した苦労も無ければ、悩みも大したことは無かった。 あの日、トリステイン魔法学園は上を下への馬鹿騒ぎだった。 神聖なる使い魔召喚の儀式、そこで予想だにしなかった事態が生じたのだ。 まずヴァリエール公爵家が三女、ルイズが女を召喚し、次に道楽者のマリコルヌが男(後に女と分かる)を召喚した。 続いて香水のモンモランシーが女を召喚すると、最後にタバサ、後のガリア女王シャルロット・オルレアンは帽子の大男を召喚した。 これまでに例の無い異常事態に、誰もがなす術を持たなかった。 全てはルイズから始まった。 その場にいた全ての人間が、後にそう言った。 それどころか、トリステインの公式文書にまでそう記されている。 彼女がそれに関して何を思ったかは定かでない。 後世、竜に例えられたほどの烈女もこの時16歳。 余りの出来事に、ただ呆然としていた。 トリステイン史に残る大事件からふた月余り。 学園多少は落ち着きを取り戻していた。 雪風タバサは、今日も本を読んでいた。 傍らには奇妙な格好をした男が一人、同じように本を読んでいる。 男の名は空条承太郎。 タバサは自分が召喚したこの男を、どう評価すれば良いか迷っていた。 見えない力を操る奇妙な使い魔。 人の話を聞いた上で自分の思ったようにする。 確かにフーケの一件では目覚しい働きを見せた。 しかし、あの「ギトーオラオラ事件」と「学園長オラオラ事件」。 あの時は耳を疑ったものだ。 どうもオスマンは徐倫に何かしでかしたらしいが。 しかし、学園長はともかく、ギトーの件は何があったのだろう。 まあ、こうやって本を読ませておけば暴れることも減るだろう。 タバサはそう考える。 それに、多少扱い辛くともそう問題はない。 彼のスタンドとやらは、極めて強力だった。 自分は遠くから、彼は近くから。 必要に応じて間合いを選ぶことも出来る。 仕掛けるタイミングさえ間違わなければ、負けることはあるまい。 己の目的も、存外早く果せるかもしれない。 復讐の予感に胸が躍る。 それに、と学友へ目をやった。 あれよりはマシだ。 ナルシソ・アナスイ。 承太郎も他人の言うことに従わない方だが、アナスイはそもそも話を聞いているのかどうか。 おまけに加減というものを知らない。 あの「ワルド分解事件」を思い起こせば―――― と、そこまででタバサは考えるのをやめた。 今はただ、子爵の冥福を祈りたい。 昼食の後の気だるい時間。 キュルケはタバサと承太郎を眺めながら欠伸を漏らしていた。 (親子みたいよねえ) などと考えている。 (わたしとだーりんがいっしょになったら・・・・・・たばさがむすめで・・・・・・じょりーんが・・・・・・もう、だめ、ねむい) 商魂逞しいゲルマニアっ娘のキュルケは、このところ承太郎からいくつもの商売のアイデアを得ていた。 もっとも、それに打ち込み過ぎたせいで睡眠時間は削られる一方。 授業でも常に居眠りしている始末だ。 「はふ、タバサぁ、わたしへやでねてるわぁ。代へんよろしくねぇ」 タバサへ一声掛けて、立ち上がった。 承太郎へ声を掛けるのも忘れない。 「だぁりん、またおはなし、きかせてねぇ~」 ふらつきながら食堂を出て行く。 それをタバサと承太郎が呆れたように見遣った。 「きゅる、きゅる」 食堂を出たキュルケに、使い魔が嬉しそうに近寄った。 サラマンダー。 尾の炎が示す通り、火竜山脈の生まれである。 真に誇るべき、堂々たる使い魔といえよう。 だが、 「なあんか、わたしだけハズレを引いたような・・・・・・」 「きゅる・・・・・・」 「うそよ、うそ」 笑み崩れたキュルケは、使い魔ですら引きつけられるほどに美しい。 悪戯っぽく、子供じみて、しかしこの上なく優しい。 酔っ払ったように歩く主人の後を、フレイムはゆっくり追いかけた。 「アナスイ。・・・ちょっと、アナスイ!」 タバサの同情を受けたモンモランシーは今日もべそをかいていた。 この二月、彼女の使い魔は主をそっちのけでルイズ・ヴァリエールの使い魔にひっついていた。 最初は怒った、それはもう怒った。 しかし、次第に不安になり少し前まではすっかり落ち込んでいた。 無視されているというよりは目に入っていない。 まるで空気のように扱われていた。 それがとても悲しいことなのだということを、モンモランシーは初めて知った。 「ちょっと、アナスイ。 呼んでるわよ」 「ゼロのルイズ」の使い魔がこう言うことで初めて振り向いて貰えるのだ。 自分は一体何なのか。 「ああ、分かってる。 分かってるよ、徐倫」 今日はいつもより一層酷かった。 口ばかりで、顔面は使い魔、徐倫のほうを向いて動かない。 涙が零れそうになってしまう。 「ヘイ、アナスイ! お前いいかげんにしろよ。 この子泣いてんじゃねーか」 「エルメェスぅ・・・・・・」 マリコルヌの使い魔、エルメェスに助け舟を出されるのにも慣れた。 エルメェスは強い。 強いから、優しい。 モンモランシーは涙を拭いた。 彼女が女性だと知ったときは驚いたものだが。 もしも時代が違ったなら、一城一勢の頭領になっていたかもしれない。 そのくらいの器はありそうだった。 「なに騒いでんのよ。煩くてしょうがないわ」 それまでケーキに夢中だったルイズが言った。 視線は承太郎の皿に釘付けになっている。 どうするべきか、はっきりと言うべきか? いやいやそれはない。 食い意地が張っていると見られるのは・・・・・・それは構わない。 しかし、これ以上食べると後で後悔することになるかもしれない。 「ところでさ、父さん。それ、食べないの?」 しまった! この果断さが徐倫の強さだ、ルイズは歯噛みする。 自分は一歩及ばなかった。 承太郎は答えない。 何も言わず、ケーキの皿を滑らせた。 それを自分の前に引き寄せた徐倫は、幸せそうな顔で言った。 「ルイズ、半分食べない?」 「徐倫、愛してるわ」 答えるルイズ。 すでにフォークを構えていた。 「わたしもよ、ルイズ」 笑いを含んだ声は、しかし強烈な反応を呼んだ。 「な、そんな、徐倫!?」 アナスイがうろたえて言った。 こいつ、マジで焦ってやがる。 そう胸の内で毒づきながら、モンモランシーが突然声を上げた。 「そんな、ルイズ。わたしとのことは遊びだったの」 またやってやがる。 エルメェスは欠伸を噛み殺していた。 何が楽しいんだかな、と思っている。 このところ、モンモランシーは随分と打たれ強くなった。 何があっても、楽しみを見つければ一瞬で立ち直る。 「馬鹿ね、そんなはずないでしょ。わたしには貴女だけ・・・・・・」 脳が茹っているような会話。 それを聞きつけて、それまで友人と談笑していたギーシュが割って入った。 「おお、モンモランシー! 女の子同士だなんて、一体君はどうしてしまったんだい!?」 なんと言うべきか、実に芝居臭い。 それに比べて、モンモランシーの演技は巧みだった。 「・・・・・・ごめんなさい、ギーシュ。わたし、わたし、もう・・・・・・」 顔を伏せ、涙すら流してみせる。 この三人は最近、このような小芝居に凝っていた。 ルイズ達だけではない。 学園のそこかしこで、同じような光景が見られた。 三人の所為で。 いや、元を辿れば徐倫に行き着くのかもしれない。 ワルドの裏切り。 ウェールズの死。 落ち込んでいたルイズ達を励まそうと、徐倫ががんばったのが良くなかった。 今では徐倫をそっちのけで、遊んでいることが多い。 なにしろアナスイがこれに必ず引っかかるものだから、日頃の鬱憤が晴れるらしい。 ギーシュもはじめは引っかかっていたのだが、このところはモンモランシーと共に楽しんでいた。 禁断設定の背徳感が良いのだとか。 その一方で、アナスイは不貞腐れていた。 徐倫の膝に顔を埋めながら、慰められている。 ところでこのアナスイ、どうにも迂闊なところがあって、今も徐倫が笑いを噛み殺しているのに気付かない。 承太郎が不愉快そうにしていることに、気付いたものはいなかった。 彼はキュルケとのことを、娘にちくちくとつつかれているのだ。 自分に矛先が向かないよう、気配を殺していた。 さて、ルイズ達が遊んでいるころ、学園の教師達が一堂に会していた。 「ああ、それでは会議を始めるとするかの」 議長を務めるオールド・オスマンが低い声で告げた。 皆うんざりしているのが顔に表れていた。 オスマンも同じ気持だった。 議題は学園の風紀の紊乱について。 生徒達、特に女子生徒が同性間での恋愛に耽っているということだが。 本来ならば一笑してそれっきり、といった議題ではある。 複数の貴族の働きかけがなければ、こんなことにもならなかったろう。 事情はこうだった。 とある生徒、これを仮にLとする。 発端はLともう一人の生徒・・・・・・Mでいいだろう。 この両者が召喚した使い魔が全ての原因だった。 この使い魔達が、同性にも関わらずいちゃいちゃと。 それをみたLとMが、これを真似して遊んでいたのが学園中へ広まってしまった、ということらしい。 まあ、殆どの人間はLやMと同様にふざけているだけのようなのだが、中には本気になってしまった者がいる。 それはどうでもいい。 オスマンは思う。 まあ、確かに好ましいことではないのかもしれないが、目くじらたてることもないだろうに。 問題は余計な告げ口をした人間がいた、ということだ。 そのせいで王城はちょっとした騒ぎだとか。 (このような状況で、暇な奴らよ) 馬鹿馬鹿しい気分は募る一方だった。 一方で、目の前の教師達のことも気に入らなかった。 いつもそうなのだが、盛んに発言するのはコルベールくらいなもので、後の者はみな嫌味か責任逃れくらいしか言わない。 どいつもこいつも、とオスマンは思う。 熱意が足りない。 突然、いつかの承太郎の言葉が蘇った。 「国家にとって、教育というものは割の良い商売のようなものだ。金を掛けただけ、手を掛けただけ利益がある」 国が教育に力を入れる。 育った人材が国を潤す。 そうして得たものを再び教育へ投資し、さらに、さらに。 そうなのだ。 トリステインは小国だ。 だからこそ、少ない人間を鍛え上げ、磨き上げなければならない。 そうしなければ、他国に対抗できない。 これは国家の競争力に関わる問題なのだ。 これまで抱えてきた難問が解けていくような心地だった。 これからは忙しくなるだろう。 これまでの日々が恋しくなるかもしれない。 しかし、彼はもう決めたのだった。 後世、オールド・オスマンは偉大なメイジとして名を残すこととなる。 彼の名を冠した都市が一つ、大学が二つ。 胸像は百を超え、彼を扱った書籍に至っては千を越すだろう。 そんな彼について、必ず語られることが二つある。 一つはその好色さであり、一つは彼が手がけた数々の教育改革だった。